こんにちは、40代の主婦で、中型犬のミックス犬を飼ってます。愛犬との生活は、毎日が宝物。その愛くるしい瞳や、無邪気な仕草を見るたびに、胸がいっぱいになります。でも、その「大好き」という気持ちが強すぎるあまり、いつの間にか「心配性」という重い荷物を背負い込んでいました。
散歩中にリードが外れたらどうしよう。留守番中に大きな地震が来たら、この子はどうなってしまうんだろう。もし病気になったら、私がもっと早く気づいてあげられたんじゃないか…。そんな「もしも」の不安が、まるで影のように私に付きまとい、楽しいはずの愛犬との時間が、いつもどこかざわついていたのです。夜中にふと目が覚めると、ありもしない最悪のシナリオが頭を駆け巡り、「このままでは、私まで病気になってしまいそう…」「愛犬との楽しい時間が、いつも不安の影に覆われてしまうなんて…」と、途方に暮れる日もありました。
なぜ、愛するほどに不安は募るのか?
私と同じように、愛犬への心配が尽きないあなたは、決して一人ではありません。愛犬は、私たちにとってかけがえのない家族。だからこそ、「守りたい」という本能が、時に過剰な心配となって現れるのです。私自身も、初めて犬を飼った時、その責任の重さに押しつぶされそうになった経験があります。
「もっと完璧な飼い主にならなければ」というプレッシャー。インターネットやSNSで目にする不幸な事故のニュース。そうした情報が、私の心に「もしも」の種を蒔き、不安をどんどん大きくしていきました。リードの二重チェックはもちろん、留守番中の監視カメラ設置、毎日の健康チェック…できる限りの対策をしても、心の奥底にある不安は消えませんでした。「完璧な対策なんてない。でも、この不安からどうすれば抜け出せるの?」
そんな時、私を救ってくれたのは、長年の友人であるドッグトレーナーの由美さんと、行きつけの動物病院の獣医、健太先生の言葉でした。由美さんは、私の顔を見るなり、「もしかして、最近ちょっと疲れてる?」と優しく声をかけてくれました。私が正直に悩みを打ち明けると、彼女は静かにこう言ったのです。
「心配は、愛の裏返しだよね。でもね、その過度な心配が、飼い主さん自身も、そして愛犬も苦しめていることって、意外と多いんだよ。犬は飼い主さんの感情を敏感に察知するからね。」
この言葉は、私の胸に深く突き刺さりました。私は愛犬を守りたい一心で、知らず知らずのうちに、愛犬に不安を与えていたのかもしれない。
「心配」を「信頼」と「準備」に変える転機
由美さんは、私に「心配のエネルギーを『準備』と『信頼』に変えること」を教えてくれました。そして、健太先生からは、科学的な知識に基づいた冷静な判断の重要性を学びました。
ドッグトレーナー由美さんのアドバイス:愛犬との「絆」を深める
由美さんは、まず私に「愛犬との信頼関係を見直してみよう」と提案しました。「もしもの時に、愛犬が飼い主さんの指示を聞いてくれるかどうか。それは日々のコミュニケーションと信頼の積み重ねにかかっているんだよ」と。具体的には、呼び戻しや「待て」の徹底、愛犬のボディランゲージを理解すること、そしてポジティブな強化を教えてくれました。彼女は、「完璧を目指すより、最善を尽くすこと。そして、愛犬と二人三脚で築いていくプロセスを楽しんでほしい」と教えてくれました。「ねえ、頑張りすぎなくても大丈夫。愛犬は、あなたが思っている以上に、あなたのことを信頼しているよ。」
獣医健太先生からのアドバイス:科学的根拠に基づいた「備え」
健太先生は、私が漠然と抱いていた「もしも」の不安に対し、具体的な「備え」の重要性を教えてくれました。「心配のほとんどは、情報不足や知識の偏りから来ることも多いんです。冷静にリスクを評価し、適切な対策を講じることが大切ですよ」と。定期的な健康チェック、災害時の備え(避難場所確認、緊急持ち出し袋、マイクロチップ)、ペット保険の活用、そして信頼できる情報源の確認を推奨してくれました。「心配することは悪いことではありません。ただ、その心配を『漠然とした不安』で終わらせず、『具体的な行動』につなげることが、飼い主さん自身の心の平穏にも繋がります」と力強く言ってくれました。
愛犬との毎日が100倍輝く「どっしり構える」心の育て方
由美さんと健太先生のアドバイスを実践していく中で、私の心は少しずつ変化していきました。散歩中にリードが外れる想像をするのではなく、由美さんと練習した呼び戻しトレーニングの成果を信じられるようになりました。留守番中に地震が来たら…と怯えるのではなく、健太先生と準備した防災グッズやマイクロチップの安心感に目を向けることができるようになったのです。
何よりも変わったのは、愛犬との「今」を心から楽しめるようになったこと。「もしも」の未来に囚われるのではなく、目の前でしっぽを振る愛犬の温もりや、無邪気な瞳に集中できるようになりました。私の心が穏やかになったからか、愛犬も以前よりずっと落ち着いて、のびのびと過ごしているように見えます。
もし、あなたが私と同じように、愛犬への心配で心が疲れてしまっているなら、ぜひこの3つのステップを試してみてください。
1. 「もしも」を「備え」に変える:現実的なリスク対策を
- リードや首輪の定期的な点検、災害時のペット用備蓄品、ペット保険の活用、マイクロチップ装着など、具体的な対策で安心感を高めましょう。
2. 愛犬との「絆」を深める:信頼関係を築くトレーニングとコミュニケーション
- 呼び戻しや「待て」などの基本トレーニングを楽しく続け、愛犬の行動や表情を理解する努力をしましょう。ポジティブな強化で信頼を深めます。
3. 心の「マインドセット」を変える:完璧主義を手放し、「今」を楽しむ
- 「完璧な飼い主」ではなく「最善を尽くす飼い主」を目指し、マインドフルネスを取り入れて「今」に集中する時間を増やしましょう。自分を認め、心を穏やかに保つことが大切です。
愛と信頼で「もしも」を乗り越える!愛犬との最高の未来へ
愛犬を思う気持ちは、何よりも尊いものです。私もかつては、その大きな愛ゆえに、見えない不安の影に怯える毎日を送っていました。しかし、専門家の知恵を借り、愛犬との「絆」を信じることで、私の世界は大きく変わりました。
「もしも」の不安は、ゼロにはなりません。でも、その不安を「備え」と「信頼」という力に変えることはできます。あなた自身の心と、愛犬との関係を信じて、一歩踏み出してみませんか?今日からできる小さな一歩が、愛犬との毎日を、そしてあなた自身の人生を、もっと穏やかで、もっと豊かなものに変えてくれるはずです。
もし一人で抱えきれないと感じたら、獣医さんやドッグトレーナーなど、専門家に相談することをためらわないでください。彼らはあなたの、そして愛犬の最良のパートナーになってくれるでしょう。愛犬との最高の「今」を、心ゆくまで楽しんでくださいね。
この記事を書いた人
田中 咲良(たなか さくら)| 40代 | 中型犬MIXと暮らすwebライター
愛犬との出会いをきっかけに、犬の行動学や心理学に興味を持つ。かつては愛犬への過度な心配から心身ともに疲弊していたが、専門家のアドバイスと実践を通じて「どっしり構える」心のゆとりを取り戻す。自身の体験を元に、犬と飼い主が心豊かに共生できるヒントを発信している。
