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大好きすぎる愛犬との「最後の約束」を果たすために!シニア犬介護の不安を乗り越える5つの覚悟

愛するシロン(柴犬、13歳)の足腰が弱り始めた時、私の心は激しく揺れました。大好きだからこそ、最期まで自宅で介護したい。でも、寝たきりになった時の床ずれケアや夜中の徘徊、自分にできるのか?そんな漠然とした不安と、一人で抱え込む孤独感に押しつぶされそうになっていました。夜中にシロンが何度も立ち上がろうとして転び、そのたびに「ごめんね、もっと何かできるはずなのに」と自分を責める日々。心の中では「もうダメかもしれない、私には無理なのかもしれない…」と絶望的な声が響いていました。

そんな時、学生時代からの友人であり、獣医師として働く田中美咲先生に相談しました。美咲先生は私の話にじっと耳を傾け、「介護は愛情表現の集大成よ。一人で抱え込まず、プロの力を借りるのも愛情よ」と優しく言ってくれました。その言葉で、私の心は少し軽くなったのです。美咲先生は、床ずれ予防のための体位変換の重要性や、徘徊対策のための安全な環境づくり、そして何よりも飼い主自身の心のケアの必要性を教えてくれました。

「介護用品店の山本さんに相談してみるといいわ。彼なら最新の介護用品や具体的な使い方も詳しく教えてくれるはず」と美咲先生は紹介してくれました。山本さんから、体圧分散マットや持ち上げ補助ハーネス、滑り止めマットなどの具体的なアイテムを教えてもらい、さらに夜間の徘徊対策として見守りカメラの導入も勧められました。最初は「こんなにたくさんの準備が必要なのか」と圧倒されましたが、山本さんは一つ一つの用品の選び方や使い方を丁寧に説明してくれ、私の不安は少しずつ解消されていきました。

実際に介護を始めてみると、寝たきりになったシロンの体位を2~3時間おきに変えるのは想像以上に大変でした。しかし、美咲先生が教えてくれた「床ずれは、一度できると治りにくいから、予防が何よりも大切」という言葉を胸に、毎日欠かさずケアを続けました。また、夜中の徘徊に対しては、見守りカメラで様子を確認しながら、安全なサークル内で自由に動けるスペースを確保。私が疲弊しきった時には、老犬ホームで働く鈴木さんから紹介してもらったペットシッターさんにも週に数回お願いすることで、私自身の休息時間も確保できるようになりました。

介護は確かに大変な道のりです。しかし、シロンの小さな変化に気づき、寄り添い、最善を尽くす日々は、私たち家族にとって何物にも代えがたい経験となりました。シロンの穏やかな寝顔を見るたびに、「この子を最後まで守り抜く」という決意がより一層強くなります。この経験を通じて、愛犬への愛情はさらに深まり、家族の絆も一層強固なものになりました。もし今、あなたが同じような不安を抱えているなら、一人で悩まずに専門家や信頼できる人に相談してください。そして、愛犬との「最後の約束」を、最高の形で果たせるよう、一緒に一歩を踏み出しましょう。