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ポメラニアン溺愛で「他の犬可愛くない」は異常?親バカ飼い主の悩みを解消する3つの秘訣

「うちの子が世界一可愛い!」

そう心から思えるのは、愛犬家にとって最高の幸せですよね。私も30代後半のwebライターとして、2歳のポメラニアンと暮らしていますが、その気持ちは痛いほどよくわかります。この子を抱きしめるたび、そのふわふわの毛並み、つぶらな瞳、小さな肉球…すべてが愛おしくてたまりません。でも、その一方で、私にはひそかな悩みがありました。

ドッグランや散歩道で他のワンちゃんたちを見ても、正直なところ「うーん、やっぱりうちのココの方が可愛いなぁ…」と思ってしまうのです。もちろん、犬は全般的に大好きだったはず。なのに、この親バカが過ぎる感情に、自分でも戸惑いを隠せませんでした。「こんな風に思ってしまうなんて、私って冷たい人間なのかな…」と、罪悪感を感じることも。そして何より、他の飼い主さんとの会話で、つい失言してしまわないか、それが一番の心配でした。

「あのワンちゃんも可愛いですね!」と表面上は言えても、心の中では「いや、ココには敵わないけどね」と比べてしまう。そんな自分が嫌で、少しずつ他の飼い主さんとの交流を避けるようになっていました。「このままじゃ、ココとの楽しいお出かけも、どこか後ろめたい気持ちになってしまう…」と、私の心は曇りがちだったのです。

なぜ「うちの子が一番」の感情は生まれるのか?親バカ心理の深層

この「うちの子が一番可愛い、他の犬はそうでもない」という感情、実は多くの愛犬家が密かに抱えているものです。私も最初は「私だけがおかしいのかな」と悩んでいましたが、ある日、ドッグトレーナーの友人、田中美咲(たなか みさき)さんに相談したことで、その心理の背景を知ることができました。

美咲さんは、私の話を真剣に聞いてくれました。私が「ココ以外の犬を見ても、正直、心から『可愛い!』って思えないんです。これって異常ですか?」と打ち明けると、美咲さんは優しく微笑んで言いました。

「恵美さん、それは全然異常じゃないよ。むしろ、ココちゃんへの愛情がそれだけ深い証拠なんだから、自分を責めないで。」

美咲さんによると、この感情は「オキシトシン」という愛情ホルモンと深く関係しているそうです。愛犬と触れ合うことで分泌されるオキシトシンは、飼い主と犬の間に強い絆を形成し、「うちの子」を特別で唯一無二の存在として認識させる働きがあるのだとか。

「人間の子どもを育てる親も同じでしょう?自分の子どもが一番可愛いと思うのは、本能的なもの。他の子どもの良いところは認められても、『うちの子が世界一!』という気持ちは揺るがないよね。犬の飼い主さんも、それに近い感情を抱くのはごく自然なことなんだよ」と美咲さんは教えてくれました。

私はハッとしました。確かに、人間の親も自分の子どもを特別に思うのは当たり前です。それを犬に当てはめて考えたことはありませんでした。この説明を聞いて、私の心に深く根付いていた罪悪感が、少しずつ溶けていくのを感じました。

一般的な「解決策」の落とし穴

この悩みを抱える多くの飼い主さんは、私と同じように「無理にでも他の犬を可愛いと思おう」と努力しがちです。しかし、これはかえってストレスをため込む原因になる、と美咲さんは指摘しました。

「無理に感情を押し殺しても、心はついてこないもの。それよりも大切なのは、その感情を認めつつ、どうバランスを取るか、コミュニケーションをどう工夫するかだよ」

私は、美咲さんの言葉に心の底から安堵しました。「そうか、無理に変わろうとしなくていいんだ…」そう思うと、長らく重くのしかかっていた肩の荷が下りたようでした。

「うちの子が一番」を乗り越え、心地よい交流へ:私の体験談

美咲さんの話を聞いて、私は自分の感情を受け入れることから始めました。そして、次に直面したのは「じゃあ、他の飼い主さんとの会話はどうすればいいの?」という現実的な問題です。以前の私は、ドッグランで他の飼い主さんと目が合うと、「また失言してしまうかも…」という不安から、つい目をそらしてしまったり、短い挨拶だけで済ませてしまったりしていました。

ある日の午後、いつものドッグランでココと遊んでいると、隣にゴールデンレトリバーを連れた飼い主さんが来ました。そのゴールデンレトリバーはとても穏やかで、賢そうな顔をしていました。私は内心「ココの方が可愛いけど、この子も優しい顔してるな…」と思ったものの、どう話しかければいいか分からず、モジモジしていました。私の心の声は「どうしよう、また変なこと言っちゃったら…」「沈黙も気まずいし…」と焦っていました。

その時、美咲さんのアドバイスを思い出しました。「無理に『一番可愛い』と思わなくてもいい。ただ、その犬の『良いところ』を見つけて言葉にすればいいんだよ」

私は意を決して、隣の飼い主さんに話しかけてみました。

「こんにちは。わんちゃん、とても穏やかで賢そうですね。毛並みもツヤツヤで素敵です!」

すると、相手の飼い主さんは満面の笑みで「ありがとうございます!この子は〇〇って言うんです。いつもおっとりしていて、癒やされるんですよ」と答えてくれました。そこから自然と会話が始まり、「うちの子もそうなんです」「ポメラニアンは毛のお手入れが大変で…」といった共通の話題で盛り上がることができたのです。

この小さな一歩が、私にとって大きな転機となりました。無理に「可愛い」と思わなくても、相手の愛犬の「魅力」や「個性」を見つけて言葉にするだけで、こんなにもスムーズにコミュニケーションが取れるのだと実感したのです。以前は「うちの子が一番」という気持ちが邪魔をして、他の犬の魅力を素直に認められなかった私ですが、美咲さんの言葉のおかげで、視野が広がったように感じました。

それからは、ドッグランに行くのが以前よりもずっと楽しくなりました。新しい飼い主さんと出会うたびに、相手の愛犬の「素敵なところ」を探して言葉にする練習を重ねました。すると不思議なことに、他の犬の可愛さや魅力にも少しずつ気づけるようになったのです。ココへの愛情は変わらず世界一ですが、他のワンちゃんたちもそれぞれの個性があって素晴らしい、と心から思えるようになりました。

ドッグトレーナー美咲さんが教える!愛犬への愛情と他者への配慮を両立する3つのステップ

私自身の経験を通じて、美咲さんから学んだ具体的なステップを皆さんに共有します。愛犬への「親バカ」感情を健全に保ちながら、他の飼い主さんとの交流を楽しむためのヒントが詰まっています。

ステップ1:自分の「親バカ」感情を肯定的に受け入れる

最も大切なのは、自分の感情を否定しないことです。「うちの子が一番可愛い」という感情は、愛犬への深い愛情と絆の証。決して悪いことではありません。自分を責めるのではなく、「ああ、私って本当にココが好きなんだな」と、その感情を素直に認めてあげましょう。この自己肯定が、心の余裕を生み出します。

ステップ2:他の犬の「個性」や「魅力」を見つける練習をする

無理に「可愛い」と思わなくても構いません。大切なのは、それぞれの犬が持つ「個性」や「魅力」に目を向けることです。例えば、

  • 毛並みの美しさ: 「毛並みがツヤツヤで素敵ですね!」
  • 表情の豊かさ: 「とても穏やかなお顔をしていますね」「好奇心旺盛な目をしていて可愛いですね!」
  • 行動の特徴: 「〇〇ちゃん、すごく元気で楽しそうですね!」「落ち着いていて賢そうですね」
  • 犬種の特徴: 「〇〇ちゃん、〇〇(犬種名)なんですね!私もあの犬種、気になってました」

このように、具体的なポイントを褒めることで、相手の飼い主さんも喜び、会話のきっかけが生まれます。これは、相手へのリスペクトを示す行為でもあります。

ステップ3:「うちの子」と「他の子」を両方肯定するコミュニケーション術

会話の中で、自分の愛犬への愛情も伝えつつ、相手の愛犬も褒めることで、よりスムーズなコミュニケーションが可能です。

  • 「うちの子(ココ)も元気いっぱいなんですが、〇〇ちゃんもすごく活発でいいですね!」
  • 「ココは甘えん坊で困っちゃうんですが、〇〇ちゃんはしっかりしていて偉いですね!」

このように、自分の愛犬の話題を出しつつ、相手の愛犬の良さも認めることで、共感と親近感が生まれます。決して「うちの子の方が…」という比較のニュアンスを出さないように注意しましょう。

親バカ感情のビフォーアフター:私の心の変化

美咲さんのアドバイスを実践する前と後で、私の心境は大きく変わりました。

特徴アドバイス実践前アドバイス実践後
心の状態罪悪感、不安、自己嫌悪、孤立感穏やか、安堵、自信、共感、解放感
他人との交流避ける、気まずい、失言恐怖積極的に話しかける、心地よい、共感し合える
愛犬との時間どこか後ろめたい、楽しさに影心から満たされる、より深く愛おしい、開放的
他の犬への視点「可愛くない」と比較、無関心個性や魅力に気づける、リスペクト、視野が広がる
自分への評価「冷たい人間かも」と自己否定「ココを深く愛している私」と自己肯定

この変化は、私にとって本当に大きなものでした。愛犬への愛情はそのままに、人間関係の悩みから解放され、より豊かな愛犬ライフを送れるようになったのです。

よくある質問:親バカに関する疑問を解消

Q1: 「うちの子が一番」と思うのは、他の飼い主さんに失礼になりませんか?

A1: 心の中でそう思うのは自然な感情なので問題ありません。問題は、それを言葉にして相手を傷つけてしまうことです。ドッグトレーナーの田中美咲さんによると、「大切なのは、相手の愛犬へのリスペクトを言葉で伝えること。心の中の感情は自由で良いんですよ」とのことです。

Q2: 無理に他の犬を褒めるのは、嘘をついているようで抵抗があります。

A2: 無理に「可愛い」と言う必要はありません。美咲さんも「『可愛い』と感じられなくても、その犬の毛並みの美しさ、おっとりした性格、元気な様子など、具体的な良い点を見つけて言葉にすればいい」とアドバイスしてくれました。事実に基づいた良い点を伝えることで、嘘をつくことなく誠実なコミュニケーションが可能です。

Q3: 親バカがエスカレートして、愛犬のわがままを許しすぎてしまうことはありませんか?

A3: 愛情と甘やかしは別物です。愛犬の健康や安全、社会性を守るためには、適切なルールやしつけも大切です。これは親バカとは異なる問題なので、必要であればドッグトレーナーや獣医さんに相談することをおすすめします。

あなたの「世界一可愛い」は、きっと愛犬に届いている

愛犬を「世界一可愛い」と思う気持ちは、何よりも大切なあなたの愛情の証です。その尊い感情を否定する必要は全くありません。私がドッグトレーナーの美咲さんから学んだように、大切なのは、その愛情を大切にしつつ、周囲との調和を図るためのちょっとした工夫です。

愛犬ココとの生活が、私に教えてくれたのは、愛情の深さと、他者への配慮は決して矛盾しないということでした。むしろ、自分の感情を素直に受け入れることで、心に余裕が生まれ、より豊かな関係を築けるようになったのです。この経験が、同じように悩むあなたの心の光となることを願っています。

今日から、あなたの「親バカ」を肯定し、他のワンちゃんたちの素敵な個性にも目を向けてみませんか?きっと、あなたの愛犬との日々は、これまで以上に輝きを増すはずです。そして、もしコミュニケーションに不安を感じたら、信頼できるドッグトレーナーや獣医さんに相談してみるのも良いでしょう。専門家の視点から、きっと新しい気づきが得られるはずです。

この記事を書いた人

2歳のポメラニアン「ココ」と暮らす30代後半のwebライター。初めての愛犬との生活は喜びの連続でしたが、あまりの可愛さに「親バカ」が過ぎてしまい、他の飼い主さんとの交流に悩んだ経験があります。愛犬への愛情と、周りの方々との心地よい関係を両立させるヒントを、自身の経験を通じて発信しています。